美容院のBGMは何を流す?客層・客単価・スタッフから考える選び方

美容院のBGMは、単に「美容院らしいジャンル」で決めるのではなく、客層・客単価・スタッフ・接客スタイル・店舗ブランドから考えるのがおすすめです。

若い顧客やスタッフが多い店舗ではJ-POPやK-POPが接客のきっかけになることがあります。一方、会話主体の少人数サロンや高単価・ブランド重視の店舗では、インストゥルメンタルが合うケースもあります。

実際に美容師やサロン経営者へ話を聞いてみても、店舗によってBGMに求めている役割はかなり違いました。

この記事では、研究だけでなく、実際の美容師・サロン経営者から聞いた話や、Store SoundのApp Storeレビューに寄せられた利用者の声も交えながら、美容院のBGMについて考えます。

目次

美容院のBGMはお客様のためだけに流すものではない

美容院では、お客様が店内で過ごす時間が比較的長くなります。

カットだけなら短時間でも、カラーやパーマ、縮毛矯正などでは数時間滞在することもあります。

そのためBGMには、

  • 店内の雰囲気をつくる
  • 無音になりすぎるのを防ぐ
  • 会話のない時間を過ごしやすくする
  • 店舗の世界観をつくる

といった役割があります。

ただし、美容院ではもう一つ忘れられない存在があります。

スタッフです。

お客様が聞くのは数時間でも、スタッフは毎日長時間そのBGMを聞き続けます。

さらに美容院では、施術をしながらお客様と会話する場面も多いため、BGMは店舗の雰囲気だけでなく接客にも関わります。

その意味では、美容院のBGMは、

お客様 × スタッフ × 接客

の3つを同時に考えて選ぶ必要があります。

若いスタッフが多いサロンではJ-POPが必要になることもある

複数店舗を運営するサロンオーナーにBGMについて聞いたところ、そのサロンではUSENを必要経費として考えているとのことでした。

理由の一つが、若いスタッフが多いことです。

若い美容師と若いお客様が接する店舗では、流行しているJ-POPが会話のきっかけになることがあるといいます。

曲をきっかけに、

「この曲最近よく流れてますよね」

「このアーティスト好きなんですか?」

といった会話が生まれる。

この店舗では、BGMは単なる背景音ではなく、スタッフとお客様のコミュニケーションを助けるものとして使われています。

そのため、最新のJ-POPなどを店舗で利用できるサービスに料金を払うことにも意味があります。

Store Soundはインストゥルメンタルを中心とした店舗BGMサービスなので、最新の有名アーティストやJ-POPを流したい店舗には向いていません。

そうした美容院であれば、USENなど流行曲を店舗利用できるサービスを選ぶ方が目的に合っています。

ベテラン美容師ならインストで十分というケースもある

一方で、少人数で営業しているベテラン美容師からは違う意見を聞きました。

その美容師は、接客では自分から会話を作るため、BGMを会話のきっかけにする必要はあまりないとのことでした。

そのため、流行曲を無理に流すより、インストゥルメンタルで十分という考えです。

自分があまり知らない若い世代の曲を流していても、それが接客にプラスになるとは限りません。

会話そのものを美容師がつくる店舗では、BGMが前面に出る必要はなく、店内の空気を自然に埋める程度でも成立します。

こうした美容院では、ジャズやピアノ、アコースティックなどのインストが使いやすくなります。

ベテランでも若い女性客が多ければK-POPを検討する

ただし、「ベテラン美容師ならインスト」というほど単純でもありません。

独立してまだ1年ほどのベテラン女性美容師からは、開業当初はYouTubeで音楽を流していたものの、今後はK-POPなどを店舗で流せる環境を検討しているという話を聞きました。

理由は、来店するお客様に若い女性が多いからです。

つまり、

  • 美容師が何歳なのか
  • スタッフが何歳なのか

だけではBGMは決まりません。

誰がお客様なのか

によって必要な音楽は変わります。

この事例からも、美容院のBGMは美容師自身の好みだけで決めるのではなく、顧客属性まで含めて考える必要があることがわかります。

高単価・ブランド重視のサロンではインストを選ぶという考え方も

サロン関係者へStore Soundについて相談した際、こんなアドバイスもありました。

関西であれば、芦屋のように比較的高単価の顧客を想定する店舗では、J-POPなどの流行曲ではなく、インストゥルメンタルを選ぶケースがあるという話です。

これは「高所得層はJ-POPを好まない」という意味ではありません。

あくまで現場で聞いた一つの考え方ですが、興味深いのは、BGMを店舗の価格帯やブランドイメージと合わせて考えていることです。

たとえば、

  • 高単価
  • 完全予約制
  • 少人数
  • 落ち着いた内装
  • プライベート感を重視

といった美容院では、音楽も含めて店舗全体の世界観を統一したいと考えることがあります。

その場合、ジャズやピアノなどのインストを選ぶことは、単なる「落ち着く音楽」という理由だけでなく、店舗がつくりたい空間との整合性を保つための選択にもなります。

美容院では客層だけでなく、客単価や店舗のポジショニングもBGM選びに関係する可能性があります。

歌詞のある音楽とインストでは仕事への影響も違う?

美容院では、スタッフが音楽を聞きながら長時間仕事をします。

そこで気になるのが、歌詞のある音楽とインストゥルメンタルでは、集中への影響に違いがあるのかという点です。

102人を対象にした研究では、歌詞のあるBGMと歌詞のないBGMを比較したところ、歌詞のある音楽を聞いている条件では注意・集中課題の成績が低下したと報告されています。

また、2023年の研究では、無音・インストゥルメンタル・歌詞あり音楽を比較したところ、歌詞のある音楽は、言語記憶・視覚記憶・読解などの認知課題を妨げました。一方、この研究で使用されたローファイのインストゥルメンタルについては、明確な改善も悪化も確認されませんでした。

ただし、これらは美容師の施術そのものを調べた研究ではありません。

美容師の仕事には技術作業だけでなく、お客様との会話や接客もあります。

さらに別の研究では、BGMの種類そのものより、聞き手がその音楽をどの程度好んでいるかが集中への影響と関係していたという結果も報告されています。

そのため、

「美容院では歌詞のない曲が絶対に正しい」

とまでは言えません。

流行曲が接客のきっかけになる美容院もあれば、インストを背景にして会話へ集中する美容院もあります。

研究から分かることと、実際の店舗で音楽に求める役割は分けて考える必要があります。

「美容院にはジャズ」が正解ではない

ここまでの事例を並べると、美容院に一つの正解がないことがよくわかります。

若いスタッフ・若い顧客が多いサロン

J-POPやK-POPなどの流行曲が、スタッフとお客様の共通話題になる場合があります。

ベテラン美容師が少人数で営業するサロン

美容師自身が会話を作るのであれば、音楽を接客の材料にする必要はなく、インストでも成立します。

若い女性客が多い店舗

美容師がベテランでも、顧客に合わせてK-POPなどを検討するケースがあります。

高単価・ブランド重視の店舗

空間の世界観との整合性を考え、流行曲ではなくインストを選ぶという現場の意見もあります。

つまり、

美容院だからジャズ

ではありません。

美容院のBGMを考えるなら、

その店舗では音楽に何をしてほしいのか

を先に決めた方がよいでしょう。

美容院で使いやすいBGMのジャンル

店舗の方向性によって、使いやすいジャンルも変わります。

ジャズ

落ち着いた雰囲気や、大人向けの美容院と合わせやすいジャンルです。

高単価・ブランド重視の店舗や、音楽を前面に出さず会話の背景として使いたい店舗でも選択肢になります。

ヒーリングピアノ

静かに過ごしてもらいたい店舗や、リラクゼーション性を重視する美容院と相性があります。

アコースティック

木目を使った内装やナチュラルな雰囲気の店舗など、温かい空間をつくりたい場合に合わせやすい音楽です。

ローファイ

カジュアルで現代的な美容院と合わせやすく、歌詞を前面に出さずに若い雰囲気をつくりたい場合にも選択肢になります。

J-POP・K-POP

若い顧客やスタッフが多く、流行曲を店舗体験や接客の一部として使いたい美容院では意味を持つ場合があります。

ただし、店舗で利用できる音源・サービスを選ぶ必要があります。

美容院では著作権だけでなく音楽サービスの利用条件にも注意

美容院を開業した直後は、内装やレジ、予約システム、決済、材料など準備するものが多く、BGMまで細かく考えていなかったというケースもあります。

今回話を聞いた独立美容師も、当初はYouTubeを利用していました。

ただし、普段個人で利用しているYouTubeや音楽配信サービスを、そのまま店舗BGMとして利用できるとは限りません。

店舗で音楽を利用する際は、著作権だけでなく、各音楽サービスが定めている利用条件も確認する必要があります。

営業中に継続して音楽を流すのであれば、店舗利用を想定したBGMサービスを利用する方法があります。

実際に複数のサロンでStore Soundを利用しているユーザーの声

Store SoundのApp Storeには、実際に複数のサロンで利用しているユーザーからレビューが寄せられています。

「複数のサロンで使っています。YouTube流していたらUSEN?の営業に著作権の話されて音楽契約する時にこれ教えてもらってこのアプリ課金しました。」

App Storeレビュー「桃カラーサロン」さん
2026年4月20日

このレビューでは、単に「使いやすい」「安い」という評価だけでなく、

YouTubeを利用していた → 店舗での音楽利用について指摘を受けた → BGMサービスを検討した → Store Soundを複数サロンで利用している

という導入までの経緯が書かれています。

美容院やサロンのBGM選びでは、「何を流すか」だけでなく、

どのサービスなら店舗で継続して運用しやすいか

も判断材料になります。

また、「複数のサロンで使っています」と書かれているため、複数店舗での実利用例としても参考になります。

こうした利用者の声を見ると、店舗BGMにはジャンルだけでなく、

  • 著作権やサービスの利用条件
  • 選曲の手間
  • 日々の操作
  • 複数店舗での運用
  • 月々のコスト

といった実務面も関係していることがわかります。

美容院のBGMは「誰に、どんな店だと思ってほしいか」で決める

美容院のBGMについて調べると、「おすすめジャンル」が先に出てきがちです。

しかし、実際の現場では、

若いスタッフとの会話のためにJ-POPを必要とする店舗。

会話は美容師自身が作るのでインストで十分という店舗。

ベテラン美容師でも、若い女性客に合わせてK-POPを検討する店舗。

高単価・ブランド重視の店舗で、空間との整合性からインストを選ぶという考え方。

そして、YouTubeから店舗向けBGMサービスへ切り替え、複数のサロンで利用しているユーザー。

それぞれ事情が違います。

そのためStore Soundでは、美容院のBGMは、

客層 × 客単価 × スタッフ × 接客スタイル × 店舗ブランド × 運用方法

から考えるのがよいと考えています。

ジャンルから決めるのではなく、

「この店では音楽に何をしてほしいのか」

から考える。

それが決まれば、自分の美容院に必要な音楽やBGMサービスも選びやすくなります。

サロン全体における音楽の役割については、「サロンと音楽の関係」の記事でも詳しく紹介しています。

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