クリニックのBGMというと、
「患者さんをリラックスさせる音楽」
が最初に思い浮かびます。
もちろん、それも役割の一つです。
ただ、実際のクリニックでBGMを考えるなら、もう少し現場寄りに考えた方が自然です。
患者さんは診察を受けるために来ています。
体調が悪い。
検査結果が気になる。
これから何を言われるのか少し不安。
そんな状態で待合室に座っています。
そこでは、
音楽を楽しませることより、「待っている時間を少し過ごしやすくすること」
の方が重要です。
さらにクリニック側では、
開業時に勧められて契約したBGMサービスを、そのまま何年も使っている
ということもあります。
診療そのものに直接関係しないため、料金や機能を細かく見直さないまま固定費になっている。
Store Soundでは、クリニックのBGMを、
「何を流せば患者さんがリラックスするか」だけではなく、「待合室に必要な音は何か。そのために今のコストや機能は本当に必要か」
まで含めて考えるのがよいと思っています。
クリニックでは、患者さんは音楽を聴きに来ていない
まず大前提として、患者さんの来院目的は診療です。
音楽を楽しむためではありません。
だから、
「この曲を聞かせたい」
「最新の音楽を流したい」
と考える必要はほとんどありません。
むしろ重要なのは、
音楽が気になりすぎないこと
です。
体調が悪い人。
頭痛がある人。
緊張している人。
子どもを連れてきている人。
高齢の患者さん。
さまざまな人が同じ待合室にいます。
そのため、強い音圧や大きな音量、主張の強いボーカル曲は、患者さんによっては負担になることがあります。
クリニックでは、
「いい音楽だと思ってもらう」より、「気にならず待てる」
くらいがちょうどいいことも多いでしょう。
待合室では「無音」も意外と気になる
一方で、完全な無音が必ずしも快適とは限りません。
待合室には、
受付スタッフの声。
電話の音。
診察室から聞こえる声。
患者さん同士の会話。
名前を呼ばれる声。
椅子を動かす音。
などがあります。
BGMがまったくないと、こうした音が必要以上に耳に入りやすくなることがあります。
特に、患者さんが少ない時間帯ではそうです。
待合室に数人しかいない。
周囲が静か。
受付で別の患者さんが症状について話している。
そんな場面では、静かすぎることで逆に周囲の会話が気になることがあります。
BGMは会話を完全に消すものではありません。
ただ、
特定の声や物音だけが目立ちすぎる状態を和らげる背景音
として使うことはできます。
クリニックで重要なのは「リラックス」だけではない
医療施設のBGMは、
「ヒーリング音楽を流せば患者さんが落ち着く」
という単純な話ではありません。
実際、待合室の音楽については研究があり、患者が好意的に受け止めた例や、不安の軽減が確認された研究があります。
一方で、すべての研究で同じ効果が確認されているわけではありません。
患者の状態。
診療内容。
音楽の種類。
音量。
待ち時間。
などによって結果は変わります。
そのため、
「この音楽を流せば患者さんの不安が必ず減る」
とは言えません。
むしろ現実のクリニックでは、
照明。
椅子。
清潔感。
受付スタッフの対応。
混雑。
待ち時間。
そしてBGM。
こうしたもの全部で待合室の印象がつくられています。
BGMは、その中の一つです。
診療科によって、待合室の空気は違う
同じクリニックでも、診療科によって待合室の雰囲気は変わります。
内科。
小児科。
皮膚科。
耳鼻科。
眼科。
婦人科。
美容クリニック。
患者さんの年齢層や滞在時間、来院理由はそれぞれ違います。
たとえば小児科なら、子どもの声や家族の会話が多くなります。
一方、静かな待合室をつくりたいクリニックもあります。
美容クリニックなら、医療施設としての安心感だけではなく、サロンに近い洗練された空間をつくりたい場合もあるでしょう。
そのため、
「クリニックならこのBGM」
という一つの正解はありません。
重要なのは、
その院の患者さんが、どんな状態で待っているか
です。
開業時に入れたBGM、そのままになっていないか
クリニックでは、開業時にさまざまなサービスを導入します。
医療機器。
レセコン。
予約システム。
電話。
インターネット。
内装。
看板。
待合室の設備。
そしてBGM。
開業支援会社や医療コンサルタントから紹介され、
「開業にはこういうものが必要なんだろう」
と、そのまま契約することもあるでしょう。
ところが、開業後は診療が始まります。
患者さん対応。
採用。
スタッフ管理。
レセプト。
経営。
日々の業務で忙しくなれば、BGMの契約内容まで頻繁に見直すことはありません。
結果として、
「何年も使っているけれど、月額がいくらなのか、何が含まれているのか詳しく見ていない」
という固定費になることがあります。
BGMに限った話ではありません。
ただ、診療に直接影響しにくいサービスほど、見直しは後回しになりやすいものです。
待合室で必要なのが「穏やかな音」だけなら、機能はそんなに必要か
たとえば、今使っているBGMサービスに、
大量のチャンネル。
最新ヒット曲。
細かな年代別選曲。
さまざまな番組。
多くの選択肢。
が用意されていたとします。
それを活用しているのであれば問題ありません。
でもクリニックで実際にやっているのが、
「待合室で静かなピアノを流しているだけ」
ならどうでしょうか。
必要としている用途と、契約しているサービスの規模が合っているかは、一度考えてもよいところです。
クリニックのBGMでは、
多機能であることより、必要な音が安定して流れること
の方が重要な場合があります。
BGMにこだわらないことと、YouTubeで済ませることは別
「待合室に穏やかな音が流れていれば十分」
というクリニックもあるでしょう。
それなら、
「YouTubeを流しておけばいいのでは」
と思うかもしれません。
しかし、
BGMに細かくこだわらないことと、店舗利用として何でもいいことは別です。
個人向けの動画・音楽サービスは、店舗BGMとしての利用を前提としていない場合があります。
また、実際の運用でも、
広告。
動画の切り替わり。
突然の大きな音。
意図しないコンテンツ。
再生停止。
など、受付側が気にしなければならない要素が増えます。
診療中に、
「BGMが止まっています」
「広告が流れています」
とスタッフが対応する。
それでは、BGMのために仕事が増えてしまいます。
「これくらいで十分」だからこそ、店舗用として必要なところだけ整える。
クリニックでは、その考え方が合う院もあります。
受付スタッフにBGM管理を任せすぎない
クリニックでは、受付スタッフがBGMの操作を担当していることもあります。
朝に再生する。
音量を調整する。
止まったら再開する。
プレイリストを選ぶ。
一つひとつは小さな作業です。
ただ、
電話対応。
受付。
会計。
予約変更。
患者さんへの案内。
などをしながら、BGMまで頻繁に気にする必要があるのかは考えてよいでしょう。
特に、
「院内に合う穏やかなBGMなら、細かな曲選びは必要ない」
というクリニックなら、選択肢を増やすことが必ずしも便利とは限りません。
むしろ、
再生すれば自然に使えること
の方が重要です。
クリニックでは音量の方がジャンルより重要なこともある
ピアノ。
ヒーリング。
ジャズ。
アコースティック。
クリニックで使いやすいジャンルはいくつかあります。
ただ、実際には、
何を流すかより、どのくらいの音量で流すか
の方が重要になる場合があります。
大きすぎれば、体調の悪い患者さんには負担になります。
小さすぎれば、周囲の会話や物音に自然な背景を加える役割を果たしにくい。
受付で聞いてちょうどよくても、患者さんの座席では大きく感じることもあります。
逆に、スピーカーから離れた席ではほとんど聞こえないこともあります。
クリニックでは、
スタッフ側ではなく、実際に患者さんが座る位置で音量を確認する
ことが大切です。
クリニックで使いやすいBGM
クリニックに絶対的な正解はありません。
ただ、次のような音楽は比較的使いやすいでしょう。
ピアノ
音楽を前に出したくない待合室で使いやすいBGMです。
ヒーリング系インスト
落ち着いた待合室をつくりたい場合に使いやすい音です。
アコースティック
少し明るく親しみやすい雰囲気のクリニックに合わせやすいでしょう。
穏やかなジャズ
モダンな内装や、大人中心のクリニックで使いやすい場合があります。
ただし、
「医療機関だからヒーリング音楽」
と決める必要はありません。
患者層。
診療科。
待ち時間。
内装。
院内の音。
こうした要素に馴染んでいるかを優先した方がよいでしょう。
実際にクリニックでStore Soundを使っている利用者もいる
Store Soundには、実際にクリニックで利用しているユーザーからのレビューがあります。
内科クリニックの利用者からは、待合室でBGMを流す用途として利用され、ジャンルや料金面について評価する声が寄せられています。
クリニックで必要なBGMは、必ずしも複雑ではありません。
待合室に合う音を選び、あとは診療中に自然に流れている。
それで十分な院もあります。
Store Soundが合いやすいクリニック
Store Soundは、インストゥルメンタル中心の店舗向けBGMサービスです。
そのため、
- 待合室に穏やかな音が流れていれば十分
- 最新曲や有名曲を細かく選ぶ必要はない
- 患者さんの会話や診療の邪魔をしたくない
- 広告音声を院内に入れたくない
- YouTubeなど個人向けサービスで済ませたくない
- BGMを受付スタッフの仕事にしたくない
- 毎日プレイリストを選びたくない
- 開業時から使っているBGMコストを見直したい
- 今のサービスほど多くの機能は必要ない
といったクリニックでは使いやすい選択肢になります。
Store Soundは、
医療機関向けに何でもできる高度な音響システムを目指しているわけではありません。
待合室で必要な音を、店舗利用としてシンプルに流す。
「これで十分」
と思える院に使ってもらうための選択肢です。
クリニックのBGMは「患者さん」と「院の運用」の両方から考える
クリニックのBGMを考えると、
「患者さんをリラックスさせるには何を流せばいいか」
という話になりがちです。
でも、現場ではそれだけではありません。
静かすぎて周囲の会話が気にならないか。
体調の悪い患者さんに音量が負担になっていないか。
受付スタッフの仕事が増えていないか。
開業時に契約したサービスを、そのまま払い続けていないか。
本当に必要な機能は何か。
そこまで考えて初めて、クリニックに必要なBGMが見えてきます。
診療が主役です。
BGMは主役ではありません。
だからこそ、
待合室に合う音が自然に流れていて、患者さんにもスタッフにも余計な負担がない。
それで十分なクリニックもあります。
Store Soundでは、クリニックのBGMを、
「患者さんを音楽で変えるためのもの」ではなく、「待っている時間を邪魔せず、院内の音環境を整えるためのもの」
として考えています。
そして、そのために必要以上のコストや機能を抱える必要もありません。
待合室に必要な音が、必要なだけ流れている。
クリニックでは、そのくらいのBGMがちょうどよいのではないでしょうか。
クリニック全体におけるBGMの役割や、待合室の音楽と不安・ストレスに関する研究については、「クリニックと音楽の関係」でも詳しく紹介しています。
